御刀色々

今週は、国宗、長光、国俊、信国等々を拝見しました。
また、本日は近江大掾忠廣の二尺五寸ほどの御刀、長船師光等を拝見。
近江大掾は、元幅広く元先の幅に開きが有り、肥前刀としては反り浅い姿。
匂い口大変深く明るく肥前独特の直刃です。
地鉄もよく整い地沸を敷き詰めた良刀でした。
佐賀県の昭和26年登録であり、それだけでも価値が有るなぁと思いました。
太刀銘で備州長船師光。 少しスリアゲですがおそらく定寸ほど有ったと思います。
腰反り気味で、上品な姿。
刃文は下半は刃中大変よく働く直刃調、上半はあまり出入りの大きくない互の目調。
全体に映り気が有り、応永頃の備前物独特の肌合いを呈しています。
山鳥毛風の合口打刀拵えが掛けられており、刀身を白鞘には入れず直接拵えに納められて居ました。
通常は刀身は白鞘に入れて保管するものなのですが、この様に拵えに刀身が入った状態と言うのは持った時にズッシリと重く、大変気持ちの良いものです。
また、特に薄く作られた鞘ですのでその感触は格別でした!

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