≪新刀≫肥前 二字忠吉(初代)

刀、銘 忠吉(慶長頃)

刃長 二尺二寸九分 反り四分

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肥前国初代忠吉二字銘の打ち刀である。
初代忠吉には、「肥前国忠吉」と五字に切る”五字忠吉”、「肥前国住人忠吉作」と切る”住人忠吉”、 また「肥忠吉」や「忠吉作」の様に三字銘に切る物など種々あるが「忠吉」と二字銘に切る例は非常に稀といわれる。
その稀少な二字銘忠吉には特別重要刀剣指定の品が有り、その解説によると慶長18、9年頃の作とされていて本刀もその頃の作であろうか。

この忠吉は古研ぎ薄錆身として近年発見された物で、この様な貴重な刀がほぼ完全な状態で現在まで埋もれて居た事に驚く。

身幅広く反り浅く、切っ先伸びて慶長新刀の標本的スタイル。
茎はウブ(目釘穴は上がウブ穴。下は拵えの関係で後に開けられたと思われる。従って、目釘穴は二つだが区送りはされていない)。
地肌は元から先まで緩み一切無し。  大変細かく詰みながらも地沸と地景を微塵に敷き詰め一段と力強さを感じさせるのはやはり初代ならではでの様。
刃文は武蔵大掾時代に見る”完成型”では無く、写し物や各伝に積極的に挑んで居た頃独特の野趣が有り、より古調に感じた。