天然砥石比較 110〜111

No.110
No.111

No.110
砥石硬度  4/10
研磨力 5/10
刀身は末相州。刀身硬度6/10

No.111
砥石硬度  6/10
研磨力 5/10
刀身は末相州。刀身硬度6/10

No.110 
厚さ5㎝以上。一瞬大平じゃなく見えますが大平です。シャリシャリと大変食いの良い砥質。刃引きとして質の高い石ですが、カットして刃艶にすれば、ベタッと重くならず刃縁をぼかしやすい刃艶になりそうです。
No.111
砥面が丸過ぎていまいち掴み切れないのですが、悪い質ではないようです。ただこの様に暗い色の内曇はあまり好みではない。 



天然砥石比較 108~109

No.108表面
裏面
側面
No.109

No.108
砥石硬度  5/10
研磨力 1/10
刀身は末相州。刀身硬度6/10

No.109
砥石硬度  5/10
研磨力 7/10
刀身は末相州。刀身硬度6/10

No.108は結構以前から持っていますが、使った記憶がありません。試したり棚から出した記憶すら無く。しかし番号を記していますので試しているのでしょう。
思いの外硬く、そして驚く程に研磨力が無い。だから覚えていないんですかねぇ。
一見大平に見えますが、実は多分違います。どの山産でしょう。経験の無い砥当たりで。
No.109。こんな色なのですが、ちょっと良い石です。30年前から使っていて、主力という訳ではありませんが度々必要になり、その度に助けられる石です。



天然砥石比較  107

表面
裏面
側面

砥石硬度  3/10
研磨力 6/10
刀身は末相州。刀身硬度6/10

数十年前に産出された菖蒲。大型の砥石で厚みも購入時は53mmあり、堂々の佇まい。
おそらく5、6年前に購入し、しっかりした焼きの刀に対するメインの砥石として、末古刀~新作刀までをガッツリ研磨してきました。
先ほど厚みを測ると一番薄い箇所で44.7mm。一年で1.4〜1.7mmペースの消費です。
本当にガッツリ使いまくって来ましたが私は多分砥石があまり減らないタイプの研師なのと何より大切に使って来ましたので減りは最小限ではないかと思います。
同時に購入した兄弟石を新品状態でマーティン君に渡し。スロバキアから帰って来ると半年で3cmを切る程度にまで減っていました。。
購入した所には、さらに兄弟砥石があり久々にお値段を確認すると、一本50万円也。やはり砥石を減らす事なく効かせるテクニックは必須。



天然砥石比較 105~106

No.105
No.106

No.105
この手のカラスの砥石は、あると妙に嬉しくなる石です。少し狭い幅ですが研ぎやすく、普段使いの小刀を研ぐのに使用しています。
どの山産でしょう…。おそらく梅ケ畑周辺の山でしょうか。
こういう砥石に刀を当てた研汁を見る機会、実はあまりないと思います。

梅ケ畑周辺地図。この範囲に、鳴滝、中山、大突、奥殿、菖蒲等々多くの砥石山が集中しています。


No.106
奥殿でしょうか。新田か。私にはちょっと分かりません。。
厚さは5.2cmあり、立派な砥石。
大平や水木原などの経験から見れば硬くはない石に見えますが、実際はかなり硬く、巣板なのでしょうが戸前の様な当たり具合。
慣れない山の石を使おうとする場合、ゼロから構築する事になる。

新田の場合この辺りです。大平や水木原も近い。