所載物も

2014年11月20日

日々拝見する刀、本に載っていそうな品は大体チェックする習慣がある。
度々持ち主も気付いていない事を発見し喜んで頂く。
普段からそうしていると”本の間違い”に遭遇する事がしばしばある。
先日、大倶利伽羅広光を拝見していて差し表に棒樋が無い事に驚いた。日本刀大鑑にも相州伝名作集にも差し裏の大倶利伽羅と差し表物打上のアップの写真があり、どちらの本も棒樋が入っている。 
結局、名物帳のデータを見ると差し表は腰樋、裏に大倶利伽羅であり、大鑑と相州伝名作集は写真の掲載ミスである。
また今般、桃川長吉を調べて居たところ日本刀大鑑の図版に重要美術品として掲載されている太刀が重要美術品全集には無かった。 協会に確認したところ、どうやら大鑑の掲載ミスで、図版に載っている太刀は重要美術品では無いようである。(解説部に掲載の「桃川住長吉」は正しく重美である。)
これらは当然悪意の無いミスだが、先日はかなり悪質な物を見た。
オークションで販売されていた品。所載物と言う事で本を開いてデジカメでページを撮影した写真があった。
見ると鑑刀日々抄である。 写真に映るページの中央にその商品と同一物の解説と押形があり、その左右には別の刀の解説や押形が。
鑑刀日々抄は刀好きのバイブルなのでよく開き、薫山先生の筆はある程度頭に有る訳だが、その商品の押形だけ少々筆が違う。
ページ数も写って居たので本で確認すると無い。しかし、左右に掲載の刀のページを発見。
結局、そのページの写真を撮り、真ん中に挟まる形で掲載の押形と解説をPC処理で消し、自分で描いた押形をページに合成、フォントを日々抄に合わせた解説も合成し、所載物として販売しようとしていたようだ。
なかなか手が込んでいる。